前回<その2>の続きです、代表鑑定士・降矢等です。

 

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収益不動産の価格高騰は、キャップレート(CR)の大幅な低下がもたらしたものとお話しました。たとえば、1年以上前のAクラスビルのCRは概ね4%台前半と把握していましたが、各調査機関や外資系投資会社の担当者によれば、現在は3%台前半で捉えているようです。

 

CRの値は、0.1%違うだけで、資本還元した価格は数%程度異なります。したがって、CRが1%下がれば収益価格は相当な比率で上昇します。

 

 

 

たとえば、純収益1,000万円の収益不動産を例に、CR4%と3%の場合で比較してみると、

1,000万円 ÷ 4% = 2億5,000万円、1,000万円 ÷ 3% = 3億3,333万円となり、CRが1%下がることでこの場合の収益価格は約33%上昇します。

 

しかし、予測可能なスパンで将来を考えた場合、収益価格の大幅な上昇に見合うほどの増収、つまり実質的な家賃上昇が見込めるのでしょうか。もちろん、投資市場では競り勝った者が物件を取得するので売買価格は相対的に高額となる傾向があります。仕入れサイドとしては少々無理をしてでも高額の札を入れることが少なくありません。現在の投資市場を見ても活況を呈していますのでCRの低下傾向は必然のことと思いますが、過熱気味な市況にやや疑問符が浮かびます。

 

アベノミクス効果もあって日経平均株価も2万円前後に達し、景気は回復基調にあるとは思いますが、実体経済が回復したと言うにはまだ早いです。仕入れサイドとしては、だからこそ今のうちに少々無理をしてでも欲しい、、と考えているかもしれませんが・・・

 

 

皆さんは、如何お考えでしょうか。

 

<この項終わり>

 

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