Monthly Archives: 9月 2017

不動産鑑定士・伊藤由美子です。

 

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『桜新町ものづくりの魅力発見ツアー』のお話を続けてきましたが、実はこのツアー、私の立場は”付き添い”。

 

「小学生たちが事業所を取材し、わかった結果を模造紙にまとめて発表する」というのがイベントの趣旨で、息子の保護者としての参加でした。

 

 
発表するのは子どもたちなので、私はキョロキョロしたり、質問したりと気楽に過ごせたのですが(^O^)、楽しかったのみならず職業人としてためになるイベントだったなぁ、と有り難く思いました。

 

 

不動産鑑定の仕事では、あらゆる事業用の物件が扱いの対象となります。

 
鑑定を行うにあたって、事業の特性・実態や、収支構造を理解しないと、評価を前に進められないことがあります。

 
さまざまな資料を収集して状況把握に努めますが、事業の現場を肌で感じたことがあると、よりスムーズに頭の中が整理されます。

 

 

 

お客さまのご事情に応じて、物件の外観しか見られない、あるいは物件自体を見ない、という条件で評価することはめずらしくありません。

 

こういったときには、常以上にこれまでの自分の内にある蓄積に総動員をかけ、精度の高い評価を目指すことになります。

 
そんなケースへの備えとして、日頃から様々な世界に触れておくことを、私は大切に考えてきました。

 
「フットワーク軽くどこへでも足を運び、色々な方との交流を大切にする」が私のモットーですが、子どもを持ってからは、思いがけず、「子どもを通して知らなかった世界に触れる」という道ができ、うれしく思っています。

 

 

 

その業界に身を置く方にはあたりまえの環境でも、外部の方からすると珍しいことがたくさん!というケースって多いですよね。

 

私たちの鑑定事務所も、地図がたくさん並んでいたり、書類の山(!)があったりが、ちょっと楽しい!?

 

特にご相談事はなくても、不動産鑑定事務所の雰囲気を味わいたい、お子さんと見てみたい、という方がいらっしゃいましたら、お気軽にお立ち寄りください。

 

 

 

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IMG_6665FRA・伊藤です。

 

『桜新町ものづくりの魅力発見ツアー』で訪問した事業所に、ユー花園さんというお花の会社がありました。

(←参加記念にいただいたマップとお花です♪)

 

訪問する事業所はツアー当日の発表だったので、なんの予備知識もなく伺いましたが… 自分の全く知らない世界を見せていただいてビックリの連続でした!

 

ブログをお読み下さる皆さまも、実はユー花園さんのお花を目にしたことがおありかも!? 今日はこのユー花園さんを話題といたします。

 

 
冒頭でユー花園さんを「お花の会社」と称しましたが、その主力ビジネスは… 生花を使ったお葬式の祭壇製作です。

 

関東エリアを営業圏とし、年商は57.5億円(平成28年9月期)で花卉業界3位、社員340名。

まず、この場所にこの規模の会社があるということに驚きました。

 

 
社内見学のはじめに、遺影のための額や祭壇の背景パネルを製作する工程を見せていただきました。

 
背景パネルは希望があった場合に、たとえば京都の風景、あるいは青空、など故人の思い入れのあるものをテーマにオリジナルで作ってくださるとのこと。

 

私はパネルなし、ただの布の背景でいいかな… ゴルフ好きの父ならゴルフ場デザインを喜ぶのかしら…^_^;

 

 
ohanaそして、まるでお花畑のような、祭壇作りのフロアへ。

 
10年ほど前から、日本在来種の和花だけでなく、外国からの洋花も祭壇に用いられるようになったそうで、様々な色が見られました。

 
これまでは血の色としてタブーだった赤いバラも、最近は使用可能になってきたとのこと。

 
男の方なら青系のお花を入れて、というように、故人のイメージや好みに合わせた祭壇がデザインされます。

 

祭壇は、工場内で一度完成させたものを、バラして車で葬儀場へと運び、現地で再び組み立てるのだそうです。

 

一連の作業は力仕事が多いことから、お花を扱う会社とはいえ社員は女性よりも男性が多い、とのことでした。

 

 
ちょっと写真は撮り忘れてしまったのですが、ユー花園さんの社屋塔屋には、力強い書体で立体的な「世界のユー花園」の文字が躍っています。

 

ユー花園の皆さま、ありがとうございました。これからの益々の社業ご発展をお祈りいたします!

 

 

 

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伊藤由美子です。

 
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住宅地化が進む「桜新町地区準工業地区」。

 

写真の手前左手に写るのは事業所ですが、道路を進み写真奥には、マンションや戸建住宅が建ち並んでいるのが見えます。

 

そして、右手前には大きな空き地が。

 

 

 

こちらには…大型スーパーが進出予定です! 住宅地化が進んだがゆえの、次なる展開ですね。

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このように環境が変化するなか、当地で事業を営んでこられた方々は、工場・事業所と住宅の共存に心を配っています。

 

仕事をする上で出る音や匂いへの配慮から、あえて建物の地下1階に会社を設けている例があると聞きました。(上階はマンションになっているそうです。)

 

ものづくりが、働く人の姿が、暮らしのすぐそばにある活気。
いざというときには、事業所がまちを支える力になる(※)という頼もしさ。

こういった魅力を発信し、理解を得たいとおっしゃっていました。

 

※地域の25社が、災害時には物資提供・貸出、労務提供、一時避難場所提供などの役割を担う「災害時支援協力事業所」となっています。

 

 
住む場所を選ぶときは、地域の特性をとらえ、自分の好みや望みと照らし合わせてみることが大事ですね。
静かであれば多少不便、便利であれば多少賑やか、が通常です。

 

特に物件を購入される場合ですと、建物のスペックはあとから変更もできますが、環境ばかりは自力ではどうしようもありません。

 
ちなみに私の住環境選びのこだわり条件は… ①商店街の外れあるいは裏手 ②公共図書館へ徒歩10分以内 です!

 

 

 
皆さまの不動産への”こだわり”を、是非お聞かせください↓

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FRAコンサルティング・伊藤です。

8月26日、『桜新町ものづくりの魅力発見ツアー』に参加させていただきました。

 

IMG_6476このツアーは、操業環境と住居環境の調和のための「コミュニケーションの場」として、地区内でものづくりをなさる事業所と世田谷区が「桜新町地区住工共生まちづくりイベント」として実施なさったものです。

 

事業所マップ・ガイドブックを手に、グループに分かれて地域を歩き、事業所を見学をしました。

 

←地域を歩くと、あちらこちらにこの「準工業地域」を示すパネルが設置されています。

 

 
ここで「桜新町地区準工業地区」の歴史をたどってみましょう。

 

戦前、この地域で土地区画整理事業が行われました。

 
戦後は整備された土地へ大企業の工場をはじめ事業会社が進出し、昭和30年頃には産業色の強い町となりました。

その後、昭和44年に路面電車(玉電)が廃止されて、この路線を引き継ぐ形で昭和52年には新玉川線(当時)が開通し、このころにはマンション、戸建住宅、社宅などの住宅も立地するようになって、駅周辺には商店街が発達し、住・商・工の用途が混在する町となりました。

以後、年を追うごとに工場の区外への移転が進み、工業用途から他用途へと利用の変化が続いています。

 

 
ツアーでお会いした、戦後まもなくから当地で事業を営む会社の方のお話では、今から40年ほど前にはカメラの下請け工場が多く、レンズの世界トップクラス企業の工場もこの地にあったそうです。

経済成長が続く中、事業拡大にともなって有名メーカーの工場は、福島などの周辺の他県、さらには中国、タイ、ベトナムといった海外へと移り、この地で創業した中小企業も、本社だけ残して工場は移転する、というケースが多くなりました。

周辺のマンション化が激しく進んだと感じるのはここ20年ほど、とのお話でした。

 

 
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世田谷区準工業地域

 

伊藤です。

 

世田谷区で準工業地域に指定されている地域は、区全体面積の1.0%のみ、と前回のブログでご紹介しました。

 

左の図(世田谷区『世田谷の土地利用2011』より)のピンクで示された数ヶ所がこの指定地域で、このうち「桜新町地区準工業地区」(地図中央)は、東急田園都市線の北西に広がる区内最大の準工業地域です。

 

 
準工業地域は、都市計画法では「主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域」とされていますが、実際は「用途が混在する地域」との表現がしっくりきます。
危険性の高い工場などのごく限られた用途を除けばほとんどの建物が建てられる、”ふところの深い”用途地域です。

(詳しくお知りになりたい方は→ 東京都『用途地域による建築物の用途の制限の概要』をご参照下さい。)

 
世田谷区の準工業地域内では、工業用地から住宅用地へ、特にマンション用地への転用が進行しています。

区の調査では、1991年から2011年の20年間で、工業系が約49%減少する一方で住居系が約8%増加、と、土地利用が変化しました。
また、集合住宅の棟数は約16%の増加でした。

 
サザエさんの町・桜新町の一角にある準工業地域も、この時代の流れにしたがって今も変化の過程にあり…

 

事業所が減って居住者が増えるなか、地域住民と事業所との交流を深めることを目的とする『桜新町ものづくりの魅力発見ツアー』といったイベントが企画・実行されています。

 

住工共生を目指す桜新町について、次回より詳しくお話してまいります。

 

 

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伊藤由美子です。

前回までの”建物の「躯体」「仕上」「設備」のチェックポイント”から、ガラリ話題を変えまして、クイズです。

「墨田区は6.3%! 世田谷区は91.2%!!」 こちらが何の数字かお分かりになりますか?

 
正解は、こちらのグラフにあります↓

23区の用途地域指定割合

ちょっと数字が読み取りづらくてすみません…

(出典:世田谷区『世田谷の土地利用2011』77ページ

 
行政が定める「用途地域」(※下記参照)について、住居系の指定地域の占める割合が、東京23区のなかで最も低いのが墨田区(6.3%)、最も高いのが世田谷区(91.2%)です!

 

墨田区・世田谷区の用途地域指定割合の棒グラフを見ると、商業系は墨田区 41.5%・世田谷区 7.8%、工業系は墨田区 52.2%・世田谷区1.0%となっています。

1.0%という世田谷区での工業用途指定面積割合は、23区内で目立って低いですね。

世田谷区に工業地なんてあるの?!という、一般的イメージに合う数字です。

 

先月、世田谷で工業用途に指定されている地域を見てまわる機会をいただきました。

実際に歩いての発見を皆さまにもお伝えしたく、次回ブログよりリポートいたします(*^_^*)

 

 

※用途地域とは(国土交通省『みんなで進めるまちづくりの話』より)

都市における住居、商業、工業といった土地利用は、似たようなものが集まっていると、それぞれにあった環境が守られ、効率的な活動を行うことができます。

しかし、種類の異なる土地利用が混じっていると、互いの生活環境や業務の利便が悪くなります。
そこで、都市計画では都市を住宅地、商業地、工業地などいくつかの種類に区分し、これを「用途地域」として定めています。
住居系:第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域

商業系:近隣商業地域、商業地域

工業系:準工業地域、工業地域、工業専用地域

 

用途地域

 

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伊藤由美子です。

 

29-4

 

建物の「設備」は、電気、ガス、給排水、衛生、空調、防災(消火器、スプリンクラー、警報装置、避難設備など)、輸送機設備(エレベーター・エスカレーターなど)と多岐にわたり、少しの不具合でも快適性や安全性が損なわれ、日常生活に影響します。

 

 

施設管理者の方への現状や修繕履歴についてのヒアリングと、現地目視で状況を確認します。

 

設備の交換周期は、内部仕上と同じく15~25年(20年目安)程度ですが、法定の定期点検などで問題がわかった場合には、すぐに対応することが必要です。

 

 
オーナーの皆さまの眼となって、建物の今とこれからの判断をいたします↓

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FRAコンサルティング・伊藤です。

 

29-3建物の「仕上」は、「外部仕上」と「内部仕上」に分けられます。

 

「外部仕上」は、屋上防水、外装材(塗装、タイルなど)、外部建具、「内部仕上」は内装材(壁紙、石膏ボード、フローリング、ビニールタイルなど)、内部建具、というように、躯体と設備以外の部材や部品が「仕上」にあたります。

 

 

屋上は日照や風雨にさらされており、経年によって防水性能は劣化していきます。

過去に漏水がなかったか、竣工後の防水塗装工事履歴などをヒアリングし、防水仕上げの劣化状況を確認します。

 

外装は建物の印象を大きく左右しますので、目視によって劣化状況、たとえばタイルの劣化や白華現象の有無、吹き付け仕上げの膨れや剥離を確認します。

 
外部建具や鉄部に、発錆や腐食がないかも、チェックポイントです。

 

外部仕上の劣化が建物の性能劣化と密接な関連にあるのに対し、内部仕上の一般的な劣化は建物性能の劣化と直結はしませんが、天井材に漏水跡が見られるようなケースは注意が必要です。

 

交換周期については、外部仕上が20~40年(30年目安)程度、内部仕上が15~25年(20年目安)程度で、定期的なメンテナンスによって、建物の性能を維持することができます。

 

 

 

建物価格について根拠に基づき評価をいたします↓

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伊藤です。

 

建物は、「躯体」「仕上」「設備」で構成されていますが、まず「躯体」についてお話します。

 

 
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「躯体」は、基礎や土台、柱、梁、壁面、床などから成る建物の構造体のことをいいます。

 

躯体は、力を支える構造体に使う材料により、木造やブロック造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などに区分されます。

 

 
不動産の現地調査では、建物の基礎や外壁に亀裂がないかを確認します。

 
前回のブログで触れましたとおり、この躯体部分が劣化し、建物が安全性に欠けるようになったときには、この建物の物理的耐用年数は満了です。

 
物理的に鉄筋コンクリート造の構造体は120年もつと言われ、木造でも京都の町家など築100年を超えても使用されている例があります。

 

鑑定では、こういった物理的な耐用年数ではなく、経済的な耐用年数を見極めます。

 

評価する不動産が、不動産市場で、価格時点よりその後何年間市場性を保ち続けることができるのか?

 
この問いの答えとなる期間を、その不動産の経済的(残存)耐用年数とみますので、物理的耐用年数と一致することは現在の日本の一般不動産市場ではまずありえません。

 

ですが、アメリカやイギリスでは、鉄筋コンクリート造の建物の平均的建替え周期が100年を超えています。

 

日本は世界有数の地震国であるという事情はありますが、建築技術の進歩と、国民の意識変化で、これから徐々に経済的耐用年数が長くなっていくのではないかと思います。

 

 

 
建物の市場価値についてお話させていただきます↓

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