相続案件に強い不動産鑑定会社・FRAコンサルティング代表の降矢等です。
 
不動産鑑定士だから気が付くことができる節税策をご提案した相談事例を紹介します。

 
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都内で老舗飲食店を経営される社長さんから、
 
『先代の社長であった高齢の父親(母親は既に他界している)が個人名義の不動産を、数多く、またそれぞれ共有の形で所有している。その多くは土地で、それもほとんど更地の状態なので、父親がもしもの時は多額の相続税が発生すると聞いている。そこで、父親の共有持分を全て自営の会社に安く売却するなどして、少しでも節税できないか。』
 
というお話がありました。

 

更地など建物の無い土地の場合、税務上の計算は「相続税路線価格×地積」がそのまま評価額となり、減額控除はほとんどないので相続税額も高額となる場合があります。

(ただし、地積規模の大きな宅地や不整形地、法地・傾斜地などの場合は相応に減額されます。)
 
そこで、ご相談の社長さんもお父様の持分を自分の会社に安く売却して、なんとか節税を図ろうとお考えになったわけです。
 

しかし、同族会社または自ら経営する会社に売却する場合は適正な時価をもって取引することが原則ですので、市場価値より低い安価な譲渡は問題となります。
 
ところが、今回のお話を詳しくお聞きすると、お父様以外に複数の共有者(親族)がいらっしゃることがわかりました。
 
時価評価(鑑定評価)を行えば、その持分割合相当額からさらに市場性減価が可能となるのでその結果として、鑑定評価による「適正な時価」が、税法上の評価額を大きく下回る可能性がある旨お答えし、試算をお示ししました。

 

不動産は1つ1つそれぞれ個性があって、無二無三の財産です。
 
節税に限らず、何か疑問に思われる点やお悩みごとなどありましたら、我々不動産の専門家に一度ご相談下さい。
 
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