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不動産鑑定士・伊藤由美子です。
 
昨年2022年は鉄道開業150周年の年。
10月14日は「鉄道の日」です。
 
明日9月20日は「バスの日」で、本年2023年は日本で初めてバスが走ってから120年を迎えます。
 
 
 

明治36年(1903年)9月20日京都市(堀川中立売(なかたちうり)~七条~祗園)において二井(にい)商会が日本で初めてバス運行を行いました。当時はバス車両がなかったことから蒸気自動車を改造した6人乗り(幌なし)の車両が使われました。
 
これを記念して、厳しい環境の中で地域の足の確保に努めるバスを皆様に見直していただくために、「いつでも、どこでも、みんなのバス」をテーマに、1987年(昭和62年)に日本バス協会は毎年9月20日を「バスの日」に定めました。

出典:公益社団法人日本バス協会ホームページ

 

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昨年の鉄道150周年はコロナ禍ながら華やいだお祝いムードにありましたが、バスのほうは、違います…。
 

バス事業は、少子高齢化の影響などで、元々厳しい経営状況でしたが、新型コロナウイルス感染症により、本当に苦しみました。路線バスはコロナ禍で4000憶円もの赤字となり、これは、10年や20年では取り戻せません。貸切バスも団体旅行が消失してしまい、まさに、バス事業は戦後最大の危機を迎えました。さらに、人手不足、燃料高、バスは追い込まれています。

出典:公益社団法人日本バス協会・「日本のバス120年」サイト 日本バス協会会長挨拶

 

昨日(2023年9月18日)の日本経済新聞の報道によれば、
 
「日本バス協会(東京・千代田)は30年度時点のバス運転手が9万3000人と、約3万6000人足りないと試算」

「厚生労働省によるとバス運転手の平均年齢は22年時点で53歳今後大量退職が見込まれ、新規採用では補えない。24年4月に運転手に残業規制が適用される「2024年問題」もあり、路線網の維持に必要な人員も約8000人増える」
 
とのこと。
 
大変厳しい数字が並んでいます。
 

各社は減便連節バスの導入共同運航等の対応を取っているようですが、最終的な解決策として自動運転の導入に期待が集まっています。
 
小売や外食チェーンで、会計や配膳の機械化が数年のうちに当たり前となったことからすれば、バス交通のシステム刷新もいずれ目にする光景のように思います。
 
 
少子高齢化が進み、自家用車を手放した足腰が不自由な老年世帯が増加すると、自宅の近くで乗降できる公共交通の社会的価値は高まってくるでしょう。
 
現在の不動産鑑定評価では、価格形成要因として最寄りバス停からの距離やバス路線網には鉄道駅や鉄道網ほどには重みが置かれていませんが、技術革新を伴い社会が大きく変化すれば、要因の見方に変化があるのかもしれません。
 

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