不動産につながる本:『風と共に去りぬ』

2018/05/22

 

伊藤由美子です。

不動産にまつわる本の3冊目は… 『風と共に去りぬ』です。

 

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言わずと知れた、マーガレット・ミッチェル作のベストセラー小説。

 
南北戦争を背景に、アメリカ南部の大農園“タラ”に生まれたスカーレット・オハラの波乱に満ちた人生をドラマチックに描いています。

 

ヴィヴィアン・リー主演の映画作品も不朽の名作となっています。

 

 

 

 
この物語の中で、私が大好きなのはラストシーンです。

 

夫であるレット・バトラーが彼女を置いて去っていき、一人邸宅に残されたスカーレット。
どうやって彼を取り戻そう? 私はどうしたらいいの? と涙を流し、取り乱します。

 

そんなスカーレットの耳に、亡くなった父親がかつて彼女に熱く語った言葉が蘇るのです。

「土地こそが、大切なもの。土地だけが、永遠のもの」
(Land is the only thing that matters. It’s the only thing that lasts.)

 
希望を失いかけたときに、力の源となってくれるのは、故郷であり、土地であり、その上に立つ我が家。

 

スカーレットは愛する故郷の“タラ”に戻ることを決意します。
そうすれば、きっと良い考えが浮かぶはず、と信じて。

 

そして、有名なセリフ 「また、明日が来るのだもの」(Tomorrow is another day.) とともに、物語は幕を下ろします。

 

 
『風と共に去りぬ』のこのシーンに接するたび、

「今、私たちが立っている土地は、何百年、何千年とここにあって、ここで無数の物語が生まれてきた」

という事実が思い起こされ、私は心を動かされます

 
人にとってゆりかごのような存在であり、また種々の実りを与えてくれる、土地。

土地への愛おしさが、不動産鑑定士としての私の原点です。

 

 
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