なぜ建物の敷地から離れた場所に私道の所有部分があるのか?

2018/03/09

FRA代表の降矢です。

 
先日の道路に関する私のブログをお読みくださった方が、私道に関するご質問を寄せて下さいました。

 
ありがとうございます。
この場でお答えさせていただきます。

 
【ご質問】
『私道負担のある分譲住宅地について、分筆された私道の所有部分が、建物の建つ敷地とは離れた場所に設定されています。どうして敷地に接した部分の私道を所有としないのでしょう?』

 

 
7分有私道この方がおっしゃているのは左図のような状況です。

 
赤の太線囲みが敷地、破線囲みが私道の所有部分です。

 
開発分譲地について、土地の一部に私道を作って位置指定道路(一定の基準に適合し、特定行政庁から位置の指定を受けた道路)とした場合、その私道部分の登記をみると、私道部分が一筆となっているケースと、この図のように細かに分筆されているケースの両方があります。

 

 
どのような所有形態であっても、位置指定道路となった私道は、関係者全員で道路として利用・管理していかなければなりません。

 

しかし、敷地に接した私道部分を所有すると、その所有者には往々にして所有私道部分が敷地の一部であるような意識が生じ、それがトラブルや迷惑行為へとつながってしまうことがあります。

 

たとえば、私道部分に通行の妨げとなるような私物(自転車、バイク、物置、植木鉢など)を常置したり、人間関係がもつれたときに「うちの道を通るな」といった態度に出てしまったり、というような事態です。

 

このようなトラブル発生を抑える目的で、私道を分筆し、あえて自身の敷地に接していない私道部分を関係者それぞれが所有する、という形を取ることがあるのです。

 

 
余談となりますが、私道であっても不特定多数が利用可能な公共性の高い道路であれば、申告書を提出することで固定資産税等について非課税扱いとすることができます。

 

23区内の私道についての申告の詳細は、こちらをご覧ください。

 

 

 

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