市場オープンの豊洲! ~街はまだ変わっていません

2018/10/19

豊洲市場

 

FRAコンサルティング代表の降矢です。

 

先週の木曜日に江東区豊洲6丁目に豊洲市場がオープンしました。
この1週間、メディアは豊洲の話題で持ちきりでしたね。

 

 

 

ブログでも何度か触れておりますが、私は現在、国土交通省が毎年実施する地価公示で江東区を担当しております。
 

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さらに、実は私は豊洲に住んでおりまして、公私いずれの場面でも豊洲について多くのご質問をいただいてきました。

 

いま一番多くいただくのは、
「市場ができて豊洲の街は変わりましたか?」  とのご質問ですが、

私は、
「まだ影響は出ていないと思います」  とお答えしています。

 
今日のブログでは、豊洲市場開業の影響がないと考える理由と、豊洲の街のいまについてお伝えします。

 

 
1.実は広い豊洲… 現状、市場から街への人の流れは弱い

 

1-1. 3つに分けられる豊洲

豊洲は1~6丁目までありますが、大きく3つのエリアに分かれます。

豊洲の概略図をお目にかけながら、ご説明します。

豊洲

 

まず、1~5丁目オフィスやマンションのエリア。ここが、いわゆる「豊洲の街」で、高層ビルが建ちならび商業施設が集まっています。

そして6丁目に入ると、東京ガスの所有地や学校などの施設があるエリアがあります。

そのさらに先が、市場エリアです。豊洲市場の敷地は地図の斜線部分です。

 

1-2.豊洲の人の流れ

「豊洲の街」の中心(有楽町線の豊洲駅がある、晴海通りと三ツ目通り支線が交わる交差点)と「豊洲市場」の入口(ゆりかもめ市場前駅)との間は、距離にして約1.5㎞

歩くと20分近くかかります。

 

その道なりにあるのは、東京ガス関係の施設や学校、バーベキュー施設、住宅展示場などで・・・外国人観光客が散策を楽しむような環境ではありません

 

そのため豊洲市場の観光客が豊洲の中心エリアに流入し、商況がよくなるといった現象は今のところ見られていません。

 

 

2.「豊洲の街」のいま

 

「豊洲市場開業」による影響は顕著となっていない豊洲ですが、石川島播磨重工業の造船事業廃止を受け、大規模再開発がスタートした2000年代以降、街は大きく変化し続けてきました。

 

2-1.豊洲の不動産市況

豊洲1~5丁目では、一部建築中のエリアがあるものの整然とした街区が完成し、現在の不動産市況は堅調に推移しています。

 

オフィス用途の不動産については強含みである一方、マンション用途の不動産ついては隣接する中央区の晴海、勝どき、月島エリアでオリンピック選手村の案件をふくめ住宅供給が続いていくことから、供給過剰となっていないかに注意していく必要があります。

 

2-2.豊洲のメインストリートの変化

豊洲のメインストリートはかつては三つ目通り支線でしたが、さまざまな開発が進められた晴海通り沿いがより賑やかとなり、現在では晴海通りが豊洲の中心道路となっています。

 

地価公示にもこの実態を反映し、平成29年度より従来の三つ目通り支線沿いの評価地点(江東5-16に加えて、晴海通り沿いの地点(江東5-17を新設しました。

 

場所については上記地図をご確認ください。

両地点の鑑定評価書は下記サイトでご覧いただけます。

平成30年地価公示 江東5-16 鑑定評価書 

平成30年地価公示 江東5-17 鑑定評価書

 

 

豊洲ほか湾岸エリアについて、気になる点がおありの方はご遠慮なくお電話(03-3626-5160)にてご質問ください。
 
次回ブログでは豊洲の街のこれからについて考察してまいります。