2019/03/12
FRA代表鑑定士の降矢等です。
前回まで3回のブログで統計の話題に触れ、いくつか評価で使用している統計をご紹介をしましたが、ほかにも私たち不動産鑑定士が日々気にかけている統計調査は多数あります。
よろしければ、弊社が所属する日本不動産鑑定士協会連合会のホームページに一般統計資料収集先リストがありますので、ご覧ください。
リストに一番多く挙げられているのが「景気指標関連」の情報ですが、これら情報は不動産の鑑定評価の「一般的要因の分析」というステップに必要となります。
社会経済情勢や、わが国不動産を取り巻く状況(海外動向も含む)が、どのようなものであるのかを分析・把握する段階です。
弊社不動産鑑定士は、統計データのみならず、各種報道や、精通者意見、自身の肌感覚など、あらゆる観点より、不動産を取り巻く一般的状況の把握に努めております。
不動産をご所有の皆さまの中には、ごく数年の短い期間において、ご自身の不動産には特段の変化はない、不動産がある街の様子も何ら変わらない、それなのに不動産価格が下がっている(上がっている)という経験をされた方が多くいらっしゃることと思います。
この価格変動の理由は・・・一般的要因の変化です。
価格の暴騰や暴落を引き起こすのは、不動産そのものの変化や地域の変化ではなく、経済環境の変動。
一般的要因の変化が不動産の価格に及ぼす影響は大きいです。
そして、不動産そのもの、あるいは地域の状況までは、多少なりとも所有者個人の力で変化をもたらすこともできるかもしれませんが、社会経済情勢ばかりはいかんともし難いものです。
30年ほど不動産の鑑定に携わって、一般的要因の変化が不動産の世界にもたらしたさまざまな浮沈を目にしてきました。
社会も経済も、変化が激しく不透明な時代ではありますが、過去の推移・現在の状況・未来の見通しを、的確にとらえ、最善の不動産鑑定評価を皆さまにご提供してまいります。
不動産について何かお困りごとがおありの際は、どうぞお気軽にお電話(03-3626-5160)にてお悩みをお聞かせください。