2017/09/01
伊藤です。
建物は、「躯体」「仕上」「設備」で構成されていますが、まず「躯体」についてお話します。
「躯体」は、基礎や土台、柱、梁、壁面、床などから成る建物の構造体のことをいいます。
躯体は、力を支える構造体に使う材料により、木造やブロック造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などに区分されます。
不動産の現地調査では、建物の基礎や外壁に亀裂がないかを確認します。
前回のブログで触れましたとおり、この躯体部分が劣化し、建物が安全性に欠けるようになったときには、この建物の物理的耐用年数は満了です。
物理的に鉄筋コンクリート造の構造体は120年もつと言われ、木造でも京都の町家など築100年を超えても使用されている例があります。
鑑定では、こういった物理的な耐用年数ではなく、経済的な耐用年数を見極めます。
評価する不動産が、不動産市場で、価格時点よりその後何年間市場性を保ち続けることができるのか?
この問いの答えとなる期間を、その不動産の経済的(残存)耐用年数とみますので、物理的耐用年数と一致することは現在の日本の一般不動産市場ではまずありえません。
ですが、アメリカやイギリスでは、鉄筋コンクリート造の建物の平均的建替え周期が100年を超えています。
日本は世界有数の地震国であるという事情はありますが、建築技術の進歩と、国民の意識変化で、これから徐々に経済的耐用年数が長くなっていくのではないかと思います。
建物の市場価値についてお話させていただきます↓
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