
FRAコンサルティングの代表を務めております、降矢 等(ふるや ひとし)です。
本日は、不動産鑑定士としての現在に至る道のりを振り返り、自己紹介をさせていただきます。
-学生から社会人へ
早稲田大学理工学部工業経営学科を卒業後、食品メーカーに就職しました。大学では、機械、電気、物理、建築などの理系科目を学びながら、経営や管理の分野にも触れました。また、ゼミではコンピュータを活用した統計学や人間工学の研究を行い、テクノロジーのマネジメントへの活用に強い関心を持つようになりました。
就職先では、生産管理部門に配属されて、営業、製造、流通の各段階に関わることができました。この経験が後の業務用不動産の鑑定において大いに役立っています。
-情報システムの仕事
私が社会人となったのは、NECの「PC-9800シリーズ」が発売された年でした。コンピュータ技術の急速な進化を目の当たりにするうちに、時代の変化の最前線で成長したいと思うようになり、情報システム部門の募集があった大手印刷会社に転職しました。そこで、業務システムの構築に没頭する日々を送りました。
-不動産鑑定との出会い
30代に差し掛かった頃、転機が訪れました。書店で偶然、不動産鑑定士の資格に関する記事を目にしたのです。親が賃貸不動産を経営していたこともあり、不動産には馴染みがありましたが、不動産鑑定士という職業についてはこのとき初めて知りました。自分の経験や過去の学びを最大限に活かせる仕事だと直感し、家族の理解を得て、鑑定士試験への挑戦を決意しました。
そして、再開発コンサルティングや競売評価を手掛ける不動産鑑定会社に入社し、実務経験を積みながら試験合格を目指しました。
-不動産鑑定士として30年
資格を取得後、独立して不動産鑑定事務所を開業し、昨年で25周年を迎えました。不動産鑑定に携わって30年超のキャリアにおいては、地価公示などの公的評価をはじめ、不動産の再生や紛争解決に注力してきました。
不動産再生案件では、バブル崩壊やリーマンショックといった市場変動に対応し、全国各地に所在するあらゆる類型の不動産についてデューデリジェンスを担いました。不動産ファンド向けの鑑定評価も多く経験しております。
また、不動産の評価額が争点となる案件について、精緻でわかりやすい評価書面によって対立を解消するお手伝いをしてまいりました。依頼者の方に常に寄り添うことを大切にしています。弁護士の方と連携した争訟案件では、裁判や調停で活きる戦略的アドバイスをご提供できることが強みです。
これからは、相続問題について一層の貢献をしていきたいと考えています。私自身が相続世代に差し掛かり、親族に争いがなく心安らかに過ごせるありがたみを日々実感しております。依頼者の方と同じ目線で、きめ細やかなサポートに努めてまいります。
-家族との日常と趣味
最近、共働きの娘夫婦と近居を始めました。若い世代、とくに元気な孫娘との交流が良いリフレッシュとなっています。現在、趣味といえるのは、手軽に気分転換ができる音楽鑑賞くらいです。いずれ、仕事で訪れた土地をゆっくり旅行したいという夢があります。その土地の魅力を再発見できる日を楽しみにしています。
多くの方々に支えられ、ここまで歩んでまいりました。
今後も、これまでの経験と知識を活かし、誠心誠意、業務や私事に取り組み、皆さまへの恩返しと恩送りをしていきたいと存じます。
引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。