2026/06/12

FRAコンサルティングの代表を務めております、降矢 等(ふるや ひとし)です。
不動産鑑定士としての現在に至る道のりを振り返りながら、自己紹介をさせていただきます。
-学生から社会人へ
早稲田大学理工学部工業経営学科を卒業後、食品メーカーに就職しました。
大学では、機械・電気・物理・建築といった理系の基礎を学びながら、経営・管理の領域にも足を踏み入れ、ゼミではコンピュータを用いた統計学・人間工学の研究に取り組みました。
就職後は生産管理部門に配属され、製造・営業・流通といったビジネスの全段階に関わりながら仕事を進めました。製品がつくられ、お客さまの元へ届くまでの流れを体で覚えたこの経験が、工場や物流施設などの業務用不動産を評価する際に、今も役立っています。
-情報システムの仕事
私が社会人になった年は、NECの「PC-9800シリーズ」が世に出た年でした。パーソナルコンピュータがビジネス環境を劇的に変え始めた、あの時代です。
その潮流の中心で仕事をしたいという思いが募り、20代後半、情報システム部門の募集があった大手印刷会社へ転職しました。社内各部門のニーズを汲み、業務システムを構築する日々。業務の流れを分析し、多様な情報を整理して最適な仕組みへと落とし込む作業は、不動産鑑定評価に欠かせない論理的思考力を鍛える場でもあったと、今になって思います。
-不動産鑑定との出会い
30代に差しかかったころ、転機が訪れました。
たまたま立ち寄った書店で、不動産鑑定士という資格を紹介する記事を目にしたのです。親が賃貸不動産を経営していたこともあり、不動産そのものは身近でしたが、「不動産鑑定士」という職業を知ったのはそのときが初めてでした。
記事を読み進めるうちに、胸が熱くなりました。不動産鑑定士の仕事には、不動産の知識だけでなく、経済・法律・統計分析など幅広い知見が求められます。これまでの学びと経験の全てが活かせる——そう確信し、家族の理解を得て、試験への挑戦を決めました。
再開発コンサルティングや競売評価を手掛ける不動産鑑定会社に入社し、実務経験を積みながら試験勉強に向き合いました。決して楽な道ではありませんでしたが、先輩方に恵まれて充実した研鑽の日々でした。
【関連記事】不動産鑑定士になる前のこと(降矢 等)
-不動産鑑定士として30年
資格取得後に独立開業して、昨年で25周年を迎えました。不動産鑑定の世界に入ってから30年、地価公示をはじめとする公的評価を担うとともに、不動産の再生とトラブルの予防・解決に力を注いでおります。
不動産再生の分野では、バブル崩壊後の不良債権処理からリーマンショック後の混乱期まで、大きな時代の転換点を現場で経験しています。全国各地のさまざまな不動産のデューデリジェンスを担当し、不動産ファンド向けの鑑定評価にも数多く携わってきました。
評価額が争点となる案件では、精緻でわかりやすい評価書面によって対立の解消をお手伝いしてきました。弁護士の方と連携した争訟案件について、裁判や調停で活きる戦略的なアドバイスをご提供できることが強みです。依頼者の方に常に寄り添うことを、大切にしています。
近年は相続に関するご相談を多くいただくようになりました。私自身も相続世代となり、家族が安心して日々を過ごせることの大切さを肌で感じています。これからは、この分野においてより一層の貢献ができればと考えております。
-家族との日常と趣味
最近、共働きの娘夫婦と近居を始めました。元気いっぱいの孫娘との時間は、よい気分転換です。
趣味といえるのは、手軽な音楽鑑賞くらいでしょうか。いつか、仕事で訪れた土地をゆっくり旅してみたい——その土地ならではの風景や文化を、改めてじっくりと味わえる日を心待ちにしています。
多くの方々に支えられ、今日まで歩んでくることができました。心より感謝申し上げます。
これからも、経験と知識の全てをもって公私の活動に誠心誠意取り組み、皆さまへの恩返しと恩送りをしてまいります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
