不動産鑑定士・降矢等です。
前回ブログで、”水害リスク”を「新たな不動産の価格形成要因」して、鑑定業界で議論が始まっている、とお伝えしました。
「新たな価格形成要因」として、もう一つ、議論の対象となっている事象に、”羽田空港の新飛行ルート”があります。
羽田空港は、2020年3月29日より新飛行経路の運用を開始し国際線を増便します。
これにより羽田の旅客数が年間700万人増えると見込まれています。
東京オリンピック・パラリンピックへの来日を含め増加する訪日客を迎え、国際競争力を向上させるための首都圏空港機能強化の一環です。
取り組みの詳細については、国土交通省が特設ホームページを開設していますので、ご参照ください。
在日米軍が航空管制を担う横田空域での旅客機通過が認められ、都心上空の新飛行ルートが導入されることになりました。
羽田空港発着の航空機は、騒音等の理由より東京湾上空を飛ぶのが原則でした。
来春より、風向きに合わせ、国際線の発着が特に集中する時間帯に限り、新宿駅や渋谷駅といった東京を代表する繁華街の上空を航空機が飛行します。
新宿区では高度約1000m、渋谷区で約700m、品川区で約300mといった低空を通過するため、国は騒音や落下物について入念な対策を進めていくとしていますが、やはり、通過地点の不動産の環境条件に変化が生じることは否めません。
弊社が所属する東京都不動産鑑定士協会は、本件に関し、研究会を立ち上げました。
議論の推移について注視しております。
不動産の価値は、一般経済社会の影響、地域の特性の影響のもとで、その不動産がもつ個性に応じて形成されていくものです。
私ども不動産鑑定士は、ひとつひとつの価格を形成する要因を把握検討した上で、将来の変化予測を加味して、価格(賃料)を鑑定します。
これまでにはなかった新しい価格形成要因について見落とすことのないよう、弊社では複数の鑑定士の眼によるチェックを大切にしております。
不動産についてのご相談・ご質問につきまして、どうぞお気軽にお電話(03-3626-5160)ください。
FRAコンサルティング代表の降矢です。
10月になって早まる日の入りに、秋の深まりを感じております。
2018年に続いて、2019年の夏も災害が多発し、多くの方に深刻な被害をもたらしました。
災害でお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
昨年の11月、私は水害リスクが地価に与える影響についてブログに執筆しました。
当時は、影響は大きくない、と結論づけております。
しかし、前提となる状況に変化が見られます。
同ブログに、
不動産購入者が水害の危険性をより現実的に捉えるようになった場合には、東京東部ゼロメートル地帯の土地価格と、水害が少ないと想定される地域との土地価格水準の開差が拡大に向かうかもしれません。
と書き添えましたが、いま、不動産購入者は水害リスクに敏感になりつつあります。
災害が繰り返し発生していること、行政が水害リスクの周知について一段の取り組みを進めていることにより、ハザードマップに目を向ける方が増えています。
たとえば、江戸川区が11年ぶりに改訂した「水害ハザードマップ」は、5月20日に区が公開・配付した直後より大きな話題となりました。
「ここにいてはダメです」
「江戸川区だけでなく江東5区(江戸川区・墨田区・江東区・足立区・葛飾区)はほとんどの地域が浸水します」
といった切実・強烈なインパクトを与える表現で、有事の全員避難を訴えています。
また、国土交通省も、7月26日、不動産取引業者に向けて、以下の依頼を出しています。
取引の相手方等に対し、契約が成立するまでの間に、相手方等が水害リスクを把握できるよう、当該取引の対象となる宅地や建物が存する市町村が作成・公表する水害ハザードマップを提示し、当該取引の対象の宅地や建物の位置等を情報提供していただきますようお願いします。
このような状況を受けて、不動産鑑定業界でも、”水害リスク”が新たな不動産価格を形成する要因になりえるとして、その評価における取り扱いについて議論を始めております。
議論に整理がついた際には、改めてご報告します。
ご所有不動産の水害リスクに関し、気になる点がおありの方はご遠慮なくお電話(03-3626-5160)にてご質問ください。
不動産鑑定士・伊藤由美子です。
本日10月1日は国土交通省が定めた「土地の日」。
同省はあわせて10月を「土地月間」と定め、地方公共団体や関係団体との連携のもと、土地が適正に利用・管理され、豊かで安心できる住みよい社会となるよう、土地に関するさまざまな啓発活動を実施しています。
9月のブログでご案内した2つの講演会(下に再掲)も、土地月間を記念したイベントです。
無料講演会「夢を叶える生き方 -プロフェッショナルとしてのキャリア形成-」
(10月8日 演者:杉山 愛 氏 主催:東京都不動産鑑定士協会)
無料講演会「リアルな世界と嘘の世界~隠れ家を探そう」
(10月14日 演者:石田 衣良 氏 主催:日本不動産鑑定士協会連合会)
他のイベント等の情報については、国土交通省のプレスリリース をご参照くださいませ。
また、国土交通省は、都道府県、市町村とともに10月を「都市緑化月間」と定め、地域住民の緑化意識の高揚を図るべく、都市の緑化および都市公園等の整備の推進に関係した行事各種を全国で実施します。
都市に暮らす市民の緑への関心を高めることを目的として、花鉢や苗木の配布、普及啓発冊子の配布、園芸相談などが実施される「都市緑化キャンペーン」のほか、都市緑化の功労者を国土交通大臣が表彰する「全国大会」が開催されます。
両イベントについては、国土交通省の報道発表資料 をご覧ください。
なお、都市緑化月間には、昭和記念公園や武蔵丘陵森林公園といった国営公園の無料開放日が設けられています。
日程や開放日とおもな催事についての情報は、こちら です。
周辺の緑化の状態は、土地価格に影響してきます。
実りの季節に、少し立ち止まって、不動産や街について考えてみませんか?
緑あふれる街づくりに貢献し、その街の土地の力を最大に引き出すような利用と管理につとめて、精神的にも経済的にも豊かな暮らしを実現したいですね!
不動産とより良く関わり、豊かな生活を実現するお手伝いをいたします↓
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FRAコンサルティング代表の不動産鑑定士・降矢等です。
このほど「令和元年 地価調査」の結果が発表となりました。
【関連記事】
ズバリ、地価公示・地価調査って? 生活への影響は?
東京都、(公的)不動産の鑑定評価では19グループに分かれます
FRA代表鑑定士 降矢等の仕事 ~東京都区部第5分科会(台東・墨田・江東)・鑑定評価員
FRA代表鑑定士 降矢等 の仕事 ~東京都区部第5分科会(台東・墨田・江東)・幹事
地価公示と地価調査の違い
今回の地価調査で発表されたのは7月1日時点の価格です。
都内に設定された評価ポイント(基準地)の価格は、全用途の平均で、前年比4.1%上昇しました。上昇は7年連続です。
商業地については、訪日外国人観光客が多い地域や再開発が進む地点の地価が大きく上がりました。
私が地価調査の鑑定評価員として所属する区部第5分科会の担当エリアには、東京を代表する観光地・浅草があります。
半年前(1月1日時点)の平成31年度地価公示、一年前の平成30年度地価調査、の折にも、浅草の不動産市況の活況について当ブログで言及・解説してまいりましたが、令和に入ってからも、浅草の不動産市場の勢いは衰えず、関係者の耳目を集めています。
【関連記事】
平成31年地価公示解説・浅草が都内商業地の上昇率トップに!
平成31年地価公示解説・台東区について
平成31年地価公示解説・浅草の地価が大幅上昇!その理由は?
平成31年地価公示では、浅草の中心地である浅草1丁目の評価ポイント・台東5-4が都内商業地の上昇率ランキングのトップでした。
続く今回の令和元年地価調査でも、同じ浅草1丁目にあるポイント・台東5-1が、上昇率34.5% で都内商業地のトップです。
ちなみに、台東5-1の平成30年地価調査の時点における上昇率は15.4%。昨年は都内第2位でした。
浅草1丁目には、令和元年から新たに2地点の基準地が新設になっています。
台東5-23(浅草1-30-11)
台東5-24(浅草1-9-2)
この10数年の間、東京都での基準地の新設はありませんでした。
近年、地価上昇が勢いづいていることを受けて都が増設を決定した10ポイントのうち、浅草の2地点以外は中心区への設定です。
先月の地価調査結果の発表前後には、私どもへ複数の記者の方から市況についてのお問い合わせがありましたが、ホテル用や事業用を中心に浅草エリア不動産への引き合いは強いです。
次回令和2年の地価調査、価格時点は東京オリンピック・パラリンピックの開催直前(7月1日)、発表は閉会後(9月後半)となります。
向こう1年、引き続き市況をしっかりと見つめてまいります。
台東・墨田・江東をはじめ、首都圏不動産に関するご相談・ご質問がございましたら、どうぞお気軽にご連絡(03-3626-5160 土・日・祝日もお受けします)ください。
弊社の所属する「日本不動産鑑定士協会連合会」が、来たる10月14日(月・祝)に講演会を開催します。
◇主催挨拶
:公益社団法人 日本不動産鑑定士協会連合会 会長 吉村真行
◇記念講演「リアルな世界と嘘の世界~隠れ家を探そう」
:作家 石田衣良 氏
日時:令和元年10月14日(月・祝) 10時00分~15時00分
場所:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)
定員:600名 入場料無料
申込:お申込みフォームより9月30日(月)17時まで受付
問い合わせ先:日本不動産鑑定士協会連合会 「記念講演会係」 電話(03-3434-2301)
土地月間と地価公示制度50周年を記念する講演会です。是非ご参加下さい!
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弊社の所属する「東京都不動産鑑定士協会」が、来たる10月8日(火)に講演会を開催します。
~無料講演会「夢を叶える生き方 -プロフェッショナルとしてのキャリア形成-」~
「令和元年 東京都地価調査のあらましについて」 (約20分)
演者:公益社団法人 東京都不動産鑑定士協会 理事 服部 毅
「夢を叶える生き方 -プロフェッショナルとしてのキャリア形成-」 (約80分)
演者:スポーツコメンテーター・元プロテニスプレーヤー 杉山 愛 氏
日時:令和元年10月8日(火) 13時30分~16時30分(予定)
場所:イイノホール(千代田区内幸町2-1-1 飯野ビルディング)
定員:先着500名 入場料無料
申込:お申込みフォームより
問い合わせ先:東京都不動産鑑定士協会 「講演会係」 電話(03-5472-1120) FAX(03-5472-1121)
会場は日比谷公園からすぐの場所です。是非ご参加下さい!
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FRAコンサルティングの伊藤です。
令和がはじまって最初の夏が、終わりを迎えております。
この夏も、日本列島は猛暑と台風に襲われました。
先週9日未明には台風15号が首都圏を直撃。
本日午前の時点で、千葉県内ではまだ6万4,000軒が停電状態にあるとのことです…台風被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。早期復旧を心よりお祈りいたします。
関東に上陸した台風としては過去最強クラスだったそうですが、我が家の近隣でもすさまじい暴風雨が吹き荒れました。
恐ろしさのあまり、眠りが浅くなって、平常より2時間も早く目が覚めてしまいました。
7時を迎えたころには風雨は収まったものの、公共交通機関は軒並み運休して外出できず。
子どもの小学校は、登校時間が10:30へと繰り下げられました。
お昼前になって、世田谷区役所に調査に行くと、樹木が大量に葉を落として、まるで落葉の季節の風景のようでした。
夕方には、友人から家の屋根の一部が飛ばされてしまったと聞いて… 台風の破壊力に再び震えました。
台風の暴風からいのちと資産を守るためには、建物とその周辺に飛ばされるものがないかしっかり点検しておくこと、気象情報の収集につとめ、風雨が強まってきたらできる限り建物内にとどまること、が大切、と改めて気を引き締めました。
水害への備えも欠かせません。
排水設備の状態を点検して土のうや止水板を整備すること、避難行動をあらかじめシミュレーションしておいて危険が迫ったときには迅速に避難すること、が必要です。
水害リスクが年々高まっていく折、官民の動きについて3点ご紹介します。
① 都と全区市町村(島嶼部を除く)からなる広域的な治水対策推進組織の「東京都総合治水対策協議会」は、情報発信を強化しています。
こちらのパンフレットは写真や絵が多用されていてわかりやすいです。是非一度お目通しください。
② 天気予報アプリの開発会社は、降雨をもたらす雨雲の動きの予測精度をAIを活用するなどしてより高めています。
安全な避難のために大切な情報が得られます。
③ 最後は不動産所有コストの増加につながる話ですが…
損害保険各社は、自然災害の増加、水濡れ災害の増加を受けて、10月より火災保険料を引き上げる方向です。
天災に立ち向かうには、自助・共助・公助が欠かせません。
弊社ブログでも災害対策の情報を引き続き発信してまいりたいと存じます。
【関連記事】
川がなくても水害は起こります!世田谷区に聞いた水害への備え。
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FRAコンサルティングの降矢です。
更地価格を求めるための基本手法「取引事例比較法」と「収益還元法」について、前回までのブログでご紹介しました。
両手法とも、土地評価においていずれも重視すべき手法ですが、今日は土地評価の歴史を振り返り、歴史の中での両手法の位置付けの変遷を辿ってみましょう。
明治6年、明治政府は地租改正を行うとともに、地券(土地の所有権を示す証券)を発行しました。このとき、明治政府は収益還元法によって農地などの土地価格評価を行っっています。
またこの時代、銀行が不動産を担保に融資を行う際にも、土地の収益性から担保価値を割り出しており、収益還元法による土地評価が広がり、定着していきました。
しかし、第二次世界大戦が終わって迎えた高度経済成長の時代に、土地評価手法に変化が現れます。
企業の事業用地需要や都市部の宅地需要などが増大し、土地の取引価格が急上昇していきます。
そこで、収益還元法よりも高騰相場がダイレクトに反映される取引事例比較法が土地評価の主流となっていきました。
その後バブルの終焉とともに、土地相場は下落へ。
土地神話崩壊を教訓に、収益の裏付けに基づき価格を算定する収益還元法は決定的に重要だと誰もが認識するようになりました。
Jリートが誕生し、不動産の証券化が一般的となった現在、収益還元法はより洗練され、ますます評価上の重みを増しています。
そんな収益還元法は、その評価過程において、多くの判断事項が介在します。そのため、時には収益価格に大きなブレが生じることがあります。
その不動産の真の姿を捉えているのかという視点で、判断項目についての検証が欠かせません。
また、取引事例比較法による比準価格も検証手段となります。
不動産鑑定評価の手法について、ご不明な点がありましたら、どうぞご遠慮なくお問い合わせ下さい。
(電話:03-3626-5160 土・日・祝日もお受けします。)
降矢等です。
更地価格を求める手法のうち、収益還元法についてご説明します。
収益還元法は、不動産の収益性に着目した手法で、直接還元法とDCF法があります。
直接還元法は、不動産を永久に保有したとして、これから先に不動産から生み出されていくであろう毎年の収益(=収入-費用)を将来の不確実性を加味しつつ現在価値に割戻し、その合計額として不動産価格を求める方法です。
DCF法は、不動産の永久保有ではなく一定期間保有後に売却するものとして、シミュレーションに基づく一定期間の収益と保有期間終了時の売却価格(復帰価格)を現在価値に割戻し、その合計額として不動産価格を求める方法です。
更地価格を求めるための直接還元法は土地残余法と呼ばれ、収益還元法を適用して求められた評価対象土地の価格を、収益価格と言います。
不動産価格の評価において、収益還元法は欠かすことのできない重要な手法です。
以前のブログでは、直接還元法で用いる還元利回りについて、数字モデルを用いてご説明しました。
こちらも是非ご一読ください。
【関連記事】
収益還元法・還元利回りが意味するところ
よくわかる!還元利回り ~還元利回りの高い・低いと不動産の優良・不良との関係
よくわかる!還元利回り ~還元利回りの求め方
最終的な対象土地の鑑定評価額は、この収益価格と他の手法によって求められた価格とを、評価のために採用した資料の精度や評価過程の説得力の違いによって重みづけして、決定します。
収益還元法についてさらに詳しい説明をご希望の方は、どうぞお気軽にご連絡下さい。
(電話:03-3626-5160 土・日・祝日もお受けします。)
FRAコンサルティング代表の降矢等です。
更地価格を求める手法のうち、取引事例比較法についてご説明します。
取引事例比較法は、不動産の市場性に着目した手法です。
まず、対象地と用途が同じであるなど、地域としての条件が一致してひとまとまりであると考えられる地域(近隣地域)の範囲を判定します。
そして、その近隣地域内で、標準的だと思われる画地の条件(用途や面積、間口奥行など)を見定め、標準的画地を設定します。
次に、例えば弊社のある錦糸町のような市街地では、多くの土地取引がなされ、取引市場が形成されていますので、評価対象土地と似ていてライバル関係にあるとみられる土地が実際に取引された事例をできるだけ多く集め、その中から3~5程度の事例を選定します。
選定した取引事例それぞれについての近隣地域(対象地の属する近隣地域に対する類似地域と言えます)を判定し、それぞれの地域の標準的画地を想定します。
取引事例地とその属する近隣地域(類似地域)の標準的画地の比較
↓
類似地域の標準的画地と近隣地域の標準的画地の比較
↓
近隣地域の標準的画地と評価対象土地の比較
と、手順を踏み、その過程で取引に関する特別事情や取引年月日についての補正や修正も加えつつ、取引事例の価格から評価対象地の価格を導いていきます。
採用した取引事例の数だけ評価対象地の価格候補が得られますので、最後に、得られた複数の価格候補について類似性や信頼性の面から吟味をして、最終的な取引事例比較法による評価対象地の価格を試算します。
以上により、試算された対象土地の価格は、比準価格と呼ばれます。
最終的な対象土地の鑑定評価額は、この比準価格と他の手法によって求められた価格とを、評価のために採用した資料の精度や評価過程の説得力の違いによって重みづけして、決定します。
取引事例比較法についてより詳しい説明をご希望の方は、どうぞお気軽にご連絡下さい。
(電話:03-3626-5160 土・日・祝日もお受けします。)