不動産鑑定士・降矢等です。

令和3年地価公示の発表からはや1ヶ月が経とうとしています。

新型コロナウイルス禍の影響を受け、全国の調査地点の半数超で地価が下がり、全用途の全国平均は6年ぶりで下落となりました。
 
本日のブログでは、弊社の地元である台東区墨田区江東区の結果について読み解いてまいります。
 
 
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「令和3年地価公示にみる地価の状況・東京圏の概況」(国土交通省)を加工して作成

 
 
都区部を含む広域的な東京圏では、住宅地商業地ともに平成25年以来8年ぶりに、平均変動率が下落に転じました。

表にはありませんが、工業地は8年連続の上昇でした。(東京圏の平均変動率は+2.0%)

 

さて、各区の状況です。

 

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まず、浅草や上野といったインバウンド人気の高いエリアを抱える台東区です。
 
商業地平均が昨年は+14.9%の上昇を見せていたところ、今年は-4.0%という大転換となりました。
増え続けていた訪日観光客が一挙ほぼゼロとなり、大きく減退してしまった区内での飲食や宿泊の需要はその回復時期が今も見通せません。

 

 

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墨田区は、3区のなかで、全般的には新型コロナウイルスによるインパクトは少なめであったといえます。
 
ただし、以前のブログ(墨田区について展示中… 東京メトロ池袋駅通路にて)でも触れましたが、墨田南部の錦糸町や両国の商業地は、ダメージを受けています。
高層の飲食ビルなどが建ち並ぶ、錦糸町駅前にある商業地(江東橋3丁目8-10)は、対前年比-4.2%との結果です。

 
 
 

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最後に江東区について、住宅地や商業地はマイナスとなりましたが、臨海部の工業地(物流施設用地)についてはプラス基調が維持されました。
 
コロナ禍で巣ごもり需要が急増し、今後もネット通販の拡大が続くとの見立てから、交通利便性に優れた倉庫用地への需要はますます旺盛です。
倉庫や配送センターが集まる流通業務地域にある工業地(辰巳3丁目8-5)は、対前年比+3.8%と、前年度と同じ程度の上昇率となっています。

 

 
この地価公示価格の発表直後より、7月1日の価格を把握する令和3年都道府県地価調査の評価準備が始まっています。
 
難しい状況が続きますが、新型コロナウイルス感染やワクチン接種がどのような方向に進んでいくのかを注視し、正確な価格鑑定評価に努めてまいります。
 
 

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東京、墨田・江東・台東の不動産鑑定に強い理由があります

東京都、(公的)不動産の鑑定評価では19グループに分かれます
平成28年度の地価公示分科会幹事に就任しました
FRA代表鑑定士 降矢等の仕事 ~東京都区部第5分科会(台東・墨田・江東)・鑑定評価員
FRA代表鑑定士 降矢等 の仕事 ~東京都区部第5分科会(台東・墨田・江東)・幹事

 
 

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