FRAコンサルティングの伊藤由美子です。
 
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前回のブログで、新しいビル業態・教育特化型ビルを話題にしましたが、ジャンルを特化しワンストップサービスを提供、ということですぐ思い浮かぶのは複数クリニックが集まる医療特化型の業態でしょう。

一棟ビルのみならず大規模施設の一部での展開や平屋を集積させる形態もあって、一般には「医療モール」と呼ばれています。

 

モール(mall)には、商店街、多くの店舗・レストランを含む大きな建物、の意味があります。

(「プログレッシブ英和中辞典」より)

 
医療モールの概念は日本では2000年前後から広まりました。
 
各種クリニックや調剤薬局、ときに介護施設などが集積する医療モールは、高齢者や乳幼児など、さまざまな診療科に同時にかかることが多い人やその家族に通院負担の軽減、服薬情報一元管理といった利便性を提供してくれます。

初めてかかる診療科であっても、いつもの掛かりつけクリニックと同じ建物内にあると、なんとなく安心感とともに受診できるのが不思議です。
 
独立開業する医師は、新規開設の医療モールへの入居であれば、他院との同時開催で医院内覧会など開院イベントをより効果的・効率的に実施することができます。
 

ほかに「美容モール」というものもあります。

ヘアケア、メイクアップ、ネイルケア、アイラッシュケア、ヘッドスパ、エステティック、リラクゼーションなどなど、さまざまな美容サロンをビルのワンフロアや商業施設の一画に集めるスタイルです。
 
美容モールは、サロンをはしごして休日の一日を丸々ゆっくり美容に充てたい女性や、イベントごとがある日に効率的に複数のパーツケアを行いたい女性に人気です。
 
定期的にケアに通う女性客のついで買いが期待できるので、ショッピングセンターや百貨店等の運営会社は集客力向上の一手としてこの美容モールに期待を寄せています。
 
また、15㎡程度の小区画を個人サロンとして賃貸する業態は、初期投資など独立に伴うリスクを抑えながら個性を打ち出したサロンを開業できるビジネスモデルとして、独立志向の美容スペシャリストたちが注目しています。
 
 
テナントの良否はビル全体の価値に影響を及ぼします。

時代に即したニーズを捉えて、テナントの選定や建物への適切な追加投資を行うことが、不動産価値の最大化につながります。
 

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