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不動産鑑定士・降矢等です。

今月の初め、2020年東京オリンピック・パラリンピックでの、選手村から各競技会場までの移動時間の目安が判明した、との報道がありました。

新聞各紙が伝えるところでは、例えば、新国立競技場までは30分(招致段階は10分)、国立代々木競技場までは50分(同15分)とのことです。

 

この所要時間の増大には、「環状2号線」(環2)という道路の整備事情が大きく関係しています。
 
環2は、戦後間もなく都市計画決定された都心と臨海部を結ぶ全長約14㎞の道路です。

 

オリンピックの前に完成する予定でしたが、築地市場の豊洲への移転が後ろ倒しとなったことにより、築地市場跡地の地下を通すトンネルの工事が遅れています。

東京都はオリンピック前のトンネル完成を断念し、オリンピック・パラリンピックの際には、暫定的に地上道路で対応をすると決定しました。

こうして2020年時点の環2の輸送能力は全面開通を想定した内容より劣ることになり、大会期間中の交通に負の影響をもたらすことになったのです。

東京都がホームページで公開している図面 をご覧になると、旧築地市場のあたりの輸送力低下がよくわかります。
 
 
環2が完成するのは2022年度の予定です。

完成した環2には湾岸エリアと都心(新橋)をつなぐ新交通システムが導入されます。
世界的に渋滞解決に役立つものとして注目されている、バス高速輸送システム(BRT)です。

 
車も人も、臨海部での移動の利便性が大きく向上します。
全面開通した環2は、湾岸をそして東京を変えていく道路となるでしょう!

 
環2が東京にもたらす影響や臨海部の地価動向などより詳しくお知りになりたいという方は、どうぞお電話(03-3626-5160)でお気軽にお問い合わせください。