『やさしくわかる!不動産鑑定ストーリー』特集の第4回目です。
 

1.D社の状況

 

File 000888

D社は創業20年。東京東部のエリアにある不動産会社がオーナーの事務所ビルで営業を続けてきました。
 

建物はまだ十分使用できる状態なのに、建替えによって収益性を高めたい不動産会社より立退きを要請されています。

立退き交渉は平行線を辿るばかりで、オーナー側との関係は悪化し、もはや立退きは避けられない状況です。
 

提示された立退料は1,200万円。これは移転による不利益を考えると受け入れ難い金額で、立退料について争う構えです・・・

 

2.事案全容はこちら

 

事務所の立退料。D社のストーリー(その1)
事務所の立退料。D社のストーリー(その2)~D社、訴えられる
事務所の立退料。D社のストーリー(その3)~弁護士と不動産鑑定士
事務所の立退料。D社のストーリー(その4)~現地調査
事務所の立退料。D社のストーリー(その5)~ヒアリング
事務所の立退料。D社のストーリー(その6)~「調査報告書 -立退き請求に相応する補償額算定- 目次 」
事務所の立退料。D社のストーリー(その7)~立退料の構成要素
事務所の立退料。D社のストーリー(その8)~借家権価格
事務所の立退料。D社のストーリー(その9)~営業休止・移転等の補償
事務所の立退料。D社のストーリー(その10)~移転費用の補償
事務所の立退料。D社のストーリー(その11)~営業補償(営業休止補償・得意先喪失補償)
事務所の立退料。D社のストーリー(その12)~営業休止補償:①収益減の補償
事務所の立退料。D社のストーリー(その13)~営業休止補償:②固定的経費の補償
事務所の立退料。D社のストーリー(その14)~営業休止補償:③従業員の休業補償
事務所の立退料。D社のストーリー(その15)~得意先喪失補償
事務所の立退料。D社のストーリー(その16)~雑費の補償
事務所の立退料。D社のストーリー(その17)~調査評定額
事務所の立退料。D社のストーリー(その18)~和解

 

3.ポイント解説

 
<事案全容より>
 
”~雑費の補償とは、何ですか?~

これ以前の項目に計上していない、細々した項目についての補償です。
事務所移転及び一時休業の通知費用、各官公庁・東京都・警察署・消防署・同業組合他への届出諸費用、未使用印刷物や名刺・スタンプ等の廃棄損、自社ホームページ改訂費、新事務所オープンセレモニー費用、などを、ここに含めました。”
 

⇒立退きの現実にあわせて、立退料評価では仔細に損失を分析・計上していきます。意に沿わない立退きを要請された場合に許容できる立退料を請求するには、要素の積み上げにこだわることが大切です。

 

私どもは、お客さまの不本意なお気持ちを数字で示すお手伝いをいたします。何なりとご相談(03-3626-5160 土・日・祝日もお受けします)ください。

 

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