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伊藤由美子です。

 

「不動産鑑定士が見たフィリピン(その3) ~消費は善なり!」でフィリピンの国内総生産(GDP)について、需要項目からみた特徴(=民間消費がGDPの7割を占める)を挙げましたが、ほかにも特徴的な点が2つあります。

 

① GDPの6割をサービス業が占める
② 海外への出稼ぎ労働者による送金がGDPの1割を占める  ということです。

 

 
先に、②の特徴について見ていきます。

フィリピン中央銀行によると、2016年の海外出稼ぎ労働者を含む在外フィリピン人からの送金額(銀行経由のみ)は、前年比5.0%増の269億米ドル(約3兆400億円)となり、2000年代に入って毎年過去最高を更新し続けています。

 

送金額が対GDP比1割というのは、世界の他の国々と比べて際立って高い割合です。
また、出稼ぎ者数の対総人口比も1割です。フィリピン国民の10人に1人が国外で働いていることになります。

 

フィリピン経済の成長を労働力の輸出が支えており、海外就労は国内の失業対策ともなるため、フィリピン政府は海外雇用庁という海外での雇用促進を目的とした機関を置いて出稼ぎを後押ししています。

 
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次に、①の特徴です。

フィリピンのサービス業は、旺盛な民間消費の需要を反映し、商業、金融、不動産、通信などいずれも盛んで、全就業人口の約56%がサービス業に従事しています。(2016年1月・フィリピン国家統計局)

 

 

近年成長分野として注目をされているのが、「不動産鑑定士が見たフィリピン(その4) ~活発な不動産投資」でもふれた、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング:自社の業務プロセスの一部を継続的に外部の専門企業に委託すること)産業です。

 

 
フィリピンでは英語が公用語となっている(国語はフィリピノ語)ため、国民の多くが高い英語力を備えています。
海外やBPO産業で働くフィリピン人の増加は、この英語力があってこそです。

 

旅行中、英語が通じなくて困ることはなく、フィリピン人の英語はクセがなくて聞きやすいと感じました。

 

フィリピン独特だな、と感じたのは、「sir」と「ma’am」の多用です。
“Yes, ma’am.” “Thank you, ma’am. ” “Good morning, ma’am.” あらゆる会話の最後に、ma’amがつけられたような…^_^;
行ってみて初めてわかった発見の一つでした。

 

 
フィリピン人の英語力の高さを活用した新しいサービス業として、セブには韓国資本や日本資本の英語スクールが増えています。

日本人の英語力の底上げが国の課題となっている今、近くてリゾートも楽しめるセブの語学学校の魅力は大きい! ポテンシャルの高い産業だと思いました。

 

 

 

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