東京の不動産について

FRAコンサルティング代表の降矢です。

前回ブログで開業7周年を迎えた東京スカイツリーについて取り上げましたが、今日ももう一つ地元の話題をお届けします。

 

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先端技術によって作り上げられたスカイツリーとは対照的ともいえる、職人技が光る伝統工芸品。

 

台東区は日本有数の伝統工芸産業の集積地で、伝統工芸品の情報発信に力を入れています。
3月末、旧施設をリニューアルする形で「江戸たいとう伝統工芸館」を浅草にオープンしました。
 
 
 
 

 

浅草の浅草寺、上野の寛永寺を始め、寺町として賑わいを見せていた現在の台東区は、江戸の市域が再編され、拡大するにつれて多くの職人が集まるようになりました。また、遊里「吉原」や歌舞伎、人形浄瑠璃の劇場が浅草に移されたことで、それまでの浅草寺境内の奥山とあわせて、浅草が江戸随一の盛り場として栄えたことなどから、人と物の供給が増え、さまざまな場面で職人の技能が求められるようになりました。このような歴史的背景のもと、台東区には多くの職人が集まり、現在に至るまで伝統の技を受け継ぎ、活躍を続けています。

江戸たいとう伝統工芸館は、より多くの国内外の皆様に伝統工芸品を広く紹介できるよう、館内展示解説をスマートフォンに対応させ、大型ディスプレイを備え、平成31年3月にリニューアルオープンしました。江戸簾(すだれ)・東京桐たんす・江戸指物など、約48業種250点余りを常設展示しています。

 

台東区公式「江戸たいとう伝統工芸館」ホームページより

 

「江戸たいとう伝統工芸館」では伝統工芸品を展示して紹介するほか、週末には職人の製作実演を行うなど、様々な催しが行われています。

浅草にいらっしゃった折には、是非お立ち寄りになってみてください。
 
 
また、台東区は「伝統工芸品サイト」を開設して、ウェブでの伝統工芸・職人についての情報提供もしています。
 
 
歴史あるもの、人の手によるものが持つ価値の再認識は、外国人観光客の増加がもたらしたプラスの影響の一つで、伝統や職人技に接することができる場所(不動産)の価値は上昇するようになっています。
 
伝統や職人技を大切にすることで経済を活性化する・・・この動きを不動産鑑定士の立ち位置よりお手伝いしていく所存です!
 
 

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不動産鑑定士・降矢等です。

明日、東京下町を代表するスポットとなった東京スカイツリーが、2012年5月22日の開業から7周年を迎えます。

 

「7」という数字は、なんだかおめでたく(ラッキー・セブンが想起され…)、キリが良い印象を受けますね。

 

 

東京スカイツリータウン・東京ソラマチでは「7」をキーワードとした記念商品(“七色”“レインボー”など)が販売中で、明日の当日には先着634名(スカイツリーの高さ634mにちなんでいますね)に、「7周年記念 浅草やげん堀 七味唐辛子」がプレゼントされるそうです。

 
7周年記念の七色の特別ライティング(22日~25日)を見るのも楽しみです。

東京スカイツリーのイベント等最新情報は、こちら より、どうぞ。
 
 
さて、地元・墨田区の不動産鑑定士として、「東京スカイツリー」および「スカイツリー周辺」のいま、について開業7年目を機に少しお話させていただきます。
 
7周年のお祝いムードに水を差すようですが、近年、東京スカイツリータウンの来場者数は微減傾向にあります。

スカイツリーも東京ソラマチも、リピーターが増えづらい状況にあるようです。
 

運営会社の東武鉄道は、4月1日より天望デッキの入場料金体系を変更し、事前に日時を予約し、優先してデッキへ登ることができる日時指定券が当日券よりも安く購入できるようにするなど、集客のテコ入れを図っています。(これまでは、日時指定券が当日券よりも高い設定。)

 
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スカイツリーの押上等周辺エリア商業への経済波及効果は限定的であった、と評価がほぼ固まりつつあります。

開業前に期待されたような周辺商店街への回遊はほとんど生じませんでした。

 

 

一般的な中小店舗では、スカイツリータウン開業だけではなく店主の高齢化・後継者難などの理由もありますが、閉店が増えています。

伝統工芸品の店など特色ある店舗には、外国人などが足を伸ばしているようです。
 
 
”閉店”の文字をご覧になると、地価下落…のイメージが浮かべられる方もいらっしゃるかと思いますが、地価は上がっています。
 
スカイツリー周辺は都心への交通利便性の高さ等から、賃貸・分譲マンション需要が高いエリアです。

マンション用地としての価値はスカイツリータウン開業で明らかに高まりました。

また、訪日客増加による宿泊施設需要など、かつては当地になかった新たな不動産需要が生まれています。

こういった堅調な不動産需要が、高く売ったり貸したりできるのなら商売を続けるよりも…と、店主の閉店決断を後押ししている面があります。

 
 
墨田区を含む地価公示・地価調査(2つの代表的公的評価)を担当する東京都区部第5分科会の幹事として、令和元年7月1日時点の地価調査、令和2年1月1日の地価公示に向けて、すでに業務を始めております。
 
東京東部の不動産市況について、どうぞお気軽にご質問(03-3626-5160 土・日・祝日もお受けします)ください。

 
 

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スカイツリーとともに。FRAコンサルティングご紹介。(その2)
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FRAコンサルティングの不動産鑑定士・伊藤由美子です。

「東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例」が制定され、2020年4月から、築年の経過したマンションは、管理組合による管理状況の東京都への届出が義務になりました。

 
 
 
この条例について、弊社代表の降矢が、前回・前々回のブログで制定の背景とおもな内容をお伝えしましたが、この管理状況届出制度については、私がご説明をいたします。

私が住んでおりますマンションは・・・要届出マンション(※)です!

※昭和58年12月31日以前に新築されたマンションのうち、人の居住の用に供する独立部分の数が6以上であるもの

【関連記事】 築38年は新しい!?

 

◇届出事項

管理組合が届け出なければならないのは、

・管理組合の運営体制の整備
・管理規約の設定
・総会の開催
・管理費および修繕積立金の額の設定
・修繕の計画的な実施

など管理状況に関する事項で、今後、都が規則で定めるようです。

 
◇届出方法

届出書の提出に加えて、インターネットからの入力が認められる予定です。

 

◇届出の更新・変更

要届出マンションの管理組合は、定期に届出内容の更新が必要になります。(頻度については今後定められる予定。)

また、届出を行った管理組合は、届出内容に変更が生じた際には変更の届け出が必要です。

 
◇その他

東京都は、届け出を行ったマンションや、正当な理由なく届出がないマンションの管理組合や区分所有者等に対し、管理組合または区分所有者等の協力を得て、当該マンションに立ち入り、書類その他の物件を調査することができます。

 

通常の管理がなされているマンション(管理組合)にとっては、特にハードルは高くない届け出項目だと思います。

管理組合が機能していないマンションについて都の調査や指導の権限が明確になったこと、マンション所有者に管理意識を高めるよう呼びかけたこと、が今回の条例制定の意義ではないでしょうか。

 

 

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FRAコンサルティング代表の降矢等です。

本日は、東京都がこの3月に制定した「東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例」のおもな内容についてお話しします。
 
条例は、以下の3つの柱で構成されています。

 
 
 

1.都や管理組合、事業者等の責務の明確化

東京都をはじめ、管理組合や、区分所有者、関係事業者等の責務が示されています。

東京都はマンションの適正な管理の促進を図るための計画や施策実施、マンションの管理の主体である管理組合は適正管理(具体的な留意事項の提示あり)、区分所有者は管理組合の運営への参加に努めるものとされました。

 
2.管理組合による管理状況の届出(管理状況届出制度)

昭和58年12月31日以前に新築されたマンションのうち、人の居住の用に供する独立部分の数が6以上であるものを「要届出マンション」とし、要届出マンションの管理組合に、管理状況の届出が義務付けられました。
届出開始は2020年4月の予定です。

なお、要届出マンション以外のマンションであっても、都が、管理不全の兆候があると思われると判断した場合には、その管理組合は、管理状況を届け出なければなりません。

また、要届出マンション以外のマンションであっても、任意に届出を行うことができます。

今回の条例の目玉が、この管理状況届出制度です。
この項目については、次回ブログで改めてお伝えします。

 
3.管理状況に応じた助言・支援等の実施

都は、区市町村や関係事業者等と連携して、届出によって把握した管理状況に応じ、管理組合等に対する助言・支援、 指導等を行うものとされました。

 

 
都は「東京都マンションポータルサイト」を開設し、マンションの管理や再生に役立つ情報発信をしています。
 
「東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例」の全文は、同サイト内の”マンション施策に関する法令・データ”のページでご覧いただけます。

 

 

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不動産鑑定士・降矢等です。

先月のブログで、「東京空き家ハンドブック」の発行など、空き家となった戸建て住宅についての東京都の対策についてご紹介しましたが、東京都はマンション空き家の対策も進めています。

この3月「東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例」が制定されました。

本日から3回のブログで、この条例について取り上げてまいります。

 
まず、条例制定の背景について解説をいたします。
 
東京都都市整備局の調査によれば、2017年末の時点で、東京都内にある分譲マンションの戸数は約181万戸。
100万戸超となったのは、2002年のことです。

分譲マンションの建設は1970年代に本格化し、2000年代の初めの大量着工を経て、2011年以後は毎年4万戸程度の着工となっています。

東京、特に中心都区部では、マンション住まいが一般的な居住形態となっています。

かくいう私もマンション住人です。
 
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東京に限ったことではありませんが、年々築年が経過したマンションが増え、そのような築古マンションを新築当時に購入した居住者は高齢化しています。
 
東京都はこれを「二つの老い」の進行ととらえ、「老い」がマンションの管理不全に結びついてしまうと、周辺環境に深刻な影響を及ぼす恐れがある、と懸念しています。
 

 
 
 
実際に、高齢の住人が亡くなりマンション住戸の相続が発生した際、その部屋が「空き家」となるケースは多くあります。

「空き家」を多数抱えてしまったマンションが、管理・修繕の計画実行、管理組合理事の確保が難しくなって、老朽化するに任せてしまっている事態が現実となっています。

 

こういった状況をふまえ、すでに豊島区や墨田区が適切な管理によって良質なマンションストック形成を目指す条例を施行しています。

都道府県として初めて、同趣旨の条例を制定したのが東京都となりました。
 
 

なお、マンション空き家を防ぐ相続対策として、鑑定評価をご利用いただくことができます。

ご心配がおありでしたら、お気軽にお電話(03-626-5160 土・日・祝日もお受けします)でご相談ください。

FRAコンサルティングの伊藤由美子です。

平成27年2月にスタートして4年が経ちました弊社の「江戸っ子不動産鑑定士ブログ」・・・本日が平成最後の投稿となります!
 
これまで472件の記事をお届けしてまいりました。

不動産と不動産鑑定評価についての専門情報を中心に、地域の話題、弊社の紹介、をテーマに綴っております。
いつもお目通しをありがとうございます。
 
「このようなことについて知りたい」というご希望がありましたら、是非お気軽にコンタクトページ等からご連絡ください。

皆さまからのお声を励みに、これからも発信させていただきます!
 
7北国街道・海野宿
 
さて、明日から特別な10連休。
 
弊社の地元・墨田区の江戸東京博物館では「江戸の街道をゆく ~将軍と姫君の旅路~」展がはじまります。

 

 
以下、江戸東京博物館ホームページからの引用です。

 
 
本展覧会では、将軍の上洛と日光社参、姫君たちの江戸下向に関わる資料を通して、「江戸の街道」における旅路をたどります。風景や道の姿は変わっても、先人たちが通った街道は現代の私たちにとってもなじみの深い道となっています。過去から現在まで続く街道の歴史をご覧いただけましたら幸いです。

 

道は、過去と現在をつないでくれる存在・・・

かつて東海道五十三次の37番目の宿場町・藤川町(愛知県岡崎市)にいった折、そう感じました。

【関連記事】 藤川の町:東海道沿い

 
新時代の初めに、先人の歩みを辿るのは良き時間となるかと思い、お知らせいたします。
 
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★「江戸の街道をゆく ~将軍と姫君の旅路~」展★

◇会期 2019年4月27日(土)~6月16日(日)
(5月7日・27日、6月3日・10日は休館)

◇会場 江戸東京博物館(東京都墨田区横網1-4-1) 1階特別展示室

◇開館時間 9:30~17:30 (土曜日は~19:30。入館は閉館30分前まで)

◇観覧料 一般1,000円 大学・専門学校生800円 高校生・中学生・小学生・65歳以上500円

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なお、不動産鑑定の視点からは、道路は不動産の価値を左右する重要な存在です。

【関連記事】

敷地の接道義務について
不動産鑑定評価での困りごと ~どこまでが道路かわからない
不動産鑑定評価での困りごと ~建築基準法上の道路ではなく、43条但書道路だった

 
接道の問題ほか、なにか不動産にまつわるご心配ごとがおありでしたら、お気軽にお電話(03-3626-5160)ください。

ゴールデンウィーク中も、ご相談をお受けしております!

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不動産鑑定士・降矢等です。

今月の初め、2020年東京オリンピック・パラリンピックでの、選手村から各競技会場までの移動時間の目安が判明した、との報道がありました。

新聞各紙が伝えるところでは、例えば、新国立競技場までは30分(招致段階は10分)、国立代々木競技場までは50分(同15分)とのことです。

 

この所要時間の増大には、「環状2号線」(環2)という道路の整備事情が大きく関係しています。
 
環2は、戦後間もなく都市計画決定された都心と臨海部を結ぶ全長約14㎞の道路です。

 

オリンピックの前に完成する予定でしたが、築地市場の豊洲への移転が後ろ倒しとなったことにより、築地市場跡地の地下を通すトンネルの工事が遅れています。

東京都はオリンピック前のトンネル完成を断念し、オリンピック・パラリンピックの際には、暫定的に地上道路で対応をすると決定しました。

こうして2020年時点の環2の輸送能力は全面開通を想定した内容より劣ることになり、大会期間中の交通に負の影響をもたらすことになったのです。

東京都がホームページで公開している図面 をご覧になると、旧築地市場のあたりの輸送力低下がよくわかります。
 
 
環2が完成するのは2022年度の予定です。

完成した環2には湾岸エリアと都心(新橋)をつなぐ新交通システムが導入されます。
世界的に渋滞解決に役立つものとして注目されている、バス高速輸送システム(BRT)です。

 
車も人も、臨海部での移動の利便性が大きく向上します。
全面開通した環2は、湾岸をそして東京を変えていく道路となるでしょう!

 
環2が東京にもたらす影響や臨海部の地価動向などより詳しくお知りになりたいという方は、どうぞお電話(03-3626-5160)でお気軽にお問い合わせください。

FRAコンサルティングの伊藤です。
 
前回、弊社代表の降矢が、「水害」に関するブログを書かせていただきました。
 
墨田区・江東区のような東京東部地域のみならず、東京西部の世田谷区でも水害対策は課題です。

全国の子ども向け新聞のこども記者が集まって未来を考える「第1回こども新聞サミット」(2017年4月3日・4日 日本科学未来館にて開催)に長男が参加し、そこで「世田谷区の水害」について発表をしました。
 

小学生の調査・発表内容ですが、おとなの新聞記者さんのサポートを得て、世田谷区役所への取材も行っています。
世田谷にお住まいの皆さまほか、ご参考となれば幸いと思いました。
よろしければ、資料画像とともに、お目通しくださいませ。

 


 

世田谷・水害

 

地球温暖化の影響と考えられる「集中豪雨による水害」は世田谷区でも深刻です。

集中豪雨とは、同じ場所で短時間に多量の雨が降ることです。ゲリラ豪雨と呼ばれることもあります。
 

資料の【図1】を見て下さい。気象庁が1976年から2013年まで毎年の大雨の回数を調べたところ、明らかに大雨の回数は年々増えていて、10年あたり21.5回増加しました。

そして、水害には、川から水があふれる場合と、下水道から水があふれる場合があります。

 

下水道は1時間あたり50ミリの雨が流せる設計となっているそうです。

でも、集中豪雨のときは、50ミリ以上の雨が降り、下水道の水があふれ、道路が川のようになってしまい、その水が家に流れ込んで、家の中が水びたしになってしまうことがあります。

 

2013年7月、区内で下水道から水があふれたことによる水害がおきました。

【写真1】を見て下さい。このマンションの1階は道路より低くなっていて、道路から1階の廊下に水が流れ込み、足のアキレスけんの辺りまで浸かるほど水がたまってしまったそうです。

 

ぼくは世田谷での水害について詳しく知りたいと思い、世田谷区役所環境計画課に取材にいきました。

職員の方から、世田谷区の水害対策を3つ教えてもらいました。

まず、【写真3】を見てください。世田谷区では降った雨水が下水道へ一気に流れないように貯めておく「雨水くん」というたるの設置をすすめています。この「雨水くん」は世田谷区役所にあるものですが、個人の家にも置けます。

また、世田谷区は、大雨が降ったときに水害がおきる可能性が高い場所を示した「こう水ハザードマップ」を作っています。マップには避難所や日頃からの備えについての説明が書かれています。

そして、区民が自分たちで水害から身を守るため、区内の52ヶ所に「土のうステーション」を設置しています。【写真4】が土のうステーションです。

 


 

 

”ゲリラ豪雨”は、正式な気象用語ではなく、マスコミを通じて一般化した用語なのだそうです。

自治体からの情報提供に注意を払い、災害対策を進めるよう心がけたいと思います。

 

 

ご所有地の行政条件調査・災害リスク調査のお手伝いもいたします↓

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豊洲在住の不動産鑑定士・降矢等です。
 
前回ブログでは、豊洲市場が開業したいまの時点の豊洲について書きました。
 
豊洲市場がオープンしても街全体にその影響は及んでいない」と申し上げましたが、これはこの先も豊洲市場(豊洲6丁目)の存在が豊洲の中心エリア(豊洲1~5丁目)を変化させないという意味ではなく、これから豊洲に変化をもたらすであろう要因は市場以外にも複数あります。
 

今日は豊洲の今後にかかわる3つの要因(民間の開発事業、交通アクセス、東京オリンピック)とその影響について考察いたします。
 
 

1.民間の開発事業

 

以下地図の斜線をつけた部分が豊洲市場です。

豊洲

 

現在は市場機能が移っただけですから、観光資源といえるのはデッキや通路からの市場見学のみ。イベントの開催や場外マルシェの仮設整備などを東京都が計画しているようですが、やはり期待されるのは、民間事業者(万葉倶楽部)による千客万来施設のオープンです。

豊洲市場の敷地内の□で囲った場所に計画されている同施設は商業棟、そして温泉・ホテル棟から成り、2020年10月着工・2022年12月完成の予定です。

 

さらに、2棟の千客万来施設と道路を介し対面することとなる市場外の区画にも、2つの新しいホテルができます。

2019年春ごろ着工・2020年度内竣工を目指して清水建設が進めているホテル計画(500室超)と、大和ハウスが現在建設中の複合施設「(仮称)Dタワー豊洲」内に2019年開業予定の「ホテルJALシティ東京 豊洲」(330室)です。

2社の開発計画ではホテル以外にオフィス商業施設の開設が予定されています。

 

豊洲6丁目のみならず、豊洲2丁目の有楽町線「豊洲」駅前でも三井不動産による市街地再開発事業が施工中です。
2020年完成予定で、オフィス機能を中心に、商業施設ホテル(約230室)で構成される豊洲エリア最大規模のプロジェクトです。

 

約1.5㎞(徒歩20分弱)離れている「豊洲市場」の入口(「市場前」駅)と「豊洲の街」の中心(有楽町線「豊洲」駅付近)との間にある遊休地の開発が進んでいくことで、豊洲全体(1~6丁目)の回遊性が増せば、地域全体が底上げされることでしょう。

 

2.交通アクセス

 

2018年11月4日に環状2号線の豊洲~築地部分が暫定開通しますが、この環状2号線を中心として、都心と臨海地域とを結ぶBRT(「Bus Rapid Transit」の略。連節バス、ICカードシステム、道路改良等により、路面電車と比較し遜色のない輸送力と機能を有するバスをベースとした都市交通システムのこと)の整備が進められています。

 

交通アクセスの改善は、地域の価値を向上させます。

 

3.東京オリンピック

 

東京ベイゾーンでのオリンピックの開催は、豊洲に知名度向上や商業施設の活況をもたらしプラスに働きます。

しかし、オリンピック後の影響については、供給過剰の問題ほか反動による負のインパクトが生じることが懸念されます。

 

以上、私見ですが、豊洲にご関心をお持ちの皆さまのご参考ともなれば幸いです。
さらに、詳しいお話をご希望の場合は、どうぞお気軽に弊社にお電話(03-3626-5160)ください。

豊洲市場

 

FRAコンサルティング代表の降矢です。

 

先週の木曜日に江東区豊洲6丁目に豊洲市場がオープンしました。
この1週間、メディアは豊洲の話題で持ちきりでしたね。

 

 

 

ブログでも何度か触れておりますが、私は現在、国土交通省が毎年実施する地価公示で江東区を担当しております。
 

【関連記事】

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さらに、実は私は豊洲に住んでおりまして、公私いずれの場面でも豊洲について多くのご質問をいただいてきました。

 

いま一番多くいただくのは、
「市場ができて豊洲の街は変わりましたか?」  とのご質問ですが、

私は、
「まだ影響は出ていないと思います」  とお答えしています。

 
今日のブログでは、豊洲市場開業の影響がないと考える理由と、豊洲の街のいまについてお伝えします。

 

 
1.実は広い豊洲… 現状、市場から街への人の流れは弱い

 

1-1. 3つに分けられる豊洲

豊洲は1~6丁目までありますが、大きく3つのエリアに分かれます。

豊洲の概略図をお目にかけながら、ご説明します。

豊洲

 

まず、1~5丁目オフィスやマンションのエリア。ここが、いわゆる「豊洲の街」で、高層ビルが建ちならび商業施設が集まっています。

そして6丁目に入ると、東京ガスの所有地や学校などの施設があるエリアがあります。

そのさらに先が、市場エリアです。豊洲市場の敷地は地図の斜線部分です。

 

1-2.豊洲の人の流れ

「豊洲の街」の中心(有楽町線の豊洲駅がある、晴海通りと三ツ目通り支線が交わる交差点)と「豊洲市場」の入口(ゆりかもめ市場前駅)との間は、距離にして約1.5㎞

歩くと20分近くかかります。

 

その道なりにあるのは、東京ガス関係の施設や学校、バーベキュー施設、住宅展示場などで・・・外国人観光客が散策を楽しむような環境ではありません

 

そのため豊洲市場の観光客が豊洲の中心エリアに流入し、商況がよくなるといった現象は今のところ見られていません。

 

 

2.「豊洲の街」のいま

 

「豊洲市場開業」による影響は顕著となっていない豊洲ですが、石川島播磨重工業の造船事業廃止を受け、大規模再開発がスタートした2000年代以降、街は大きく変化し続けてきました。

 

2-1.豊洲の不動産市況

豊洲1~5丁目では、一部建築中のエリアがあるものの整然とした街区が完成し、現在の不動産市況は堅調に推移しています。

 

オフィス用途の不動産については強含みである一方、マンション用途の不動産ついては隣接する中央区の晴海、勝どき、月島エリアでオリンピック選手村の案件をふくめ住宅供給が続いていくことから、供給過剰となっていないかに注意していく必要があります。

 

2-2.豊洲のメインストリートの変化

豊洲のメインストリートはかつては三つ目通り支線でしたが、さまざまな開発が進められた晴海通り沿いがより賑やかとなり、現在では晴海通りが豊洲の中心道路となっています。

 

地価公示にもこの実態を反映し、平成29年度より従来の三つ目通り支線沿いの評価地点(江東5-16に加えて、晴海通り沿いの地点(江東5-17を新設しました。

 

場所については上記地図をご確認ください。

両地点の鑑定評価書は下記サイトでご覧いただけます。

平成30年地価公示 江東5-16 鑑定評価書 

平成30年地価公示 江東5-17 鑑定評価書

 

 

豊洲ほか湾岸エリアについて、気になる点がおありの方はご遠慮なくお電話(03-3626-5160)にてご質問ください。
 
次回ブログでは豊洲の街のこれからについて考察してまいります。