借家権の評価

降矢等です。

最近弊社にご依頼があった借家権鑑定評価の事案をご紹介します。

 
地方中核市の中規模ビル(1980年代築)の1階で飲食店を営んでおられる方が依頼主です。

ビル周辺は市役所等の公共施設が集積しているエリアで最寄駅からは徒歩3~4分程度と、立地条件良好。

ビルオーナーは当地と隣地と一体でマンション開発を進めたい意向で、店主の方へ立退きの話がもちかけられました。

 

7ecf6c44d5288197d138238c210f6bb_sご依頼主はこの場所で10年弱営業を続けてきました。

 
昼夜それぞれに固定客もついており、店舗経営は順調です。

 

移転しないで済むのが一番なのですが、他のテナントが順次明け渡しに応じていった結果、とうとうビル内で営業を続ける最後の店舗となってしまいました。

 

 

そこで、一方的な事由で退去せざるを得ないのであれば、実態に即した立退料等を請求したいとのお考えに至り、立退料の基礎となる借家権の適正な経済価値を知る必要があるということより、弊社に鑑定評価をご依頼下さいました。

 

前回ブログで書きました手順に則り、本件借家権は2000万円ほどと評価をいたしました。

 
以上、事案の概要のみ記しましたが、借家権あるいは立退料の鑑定評価にご関心がおありの方は

『やさしくわかる!不動産鑑定ストーリー』 のカテゴリーに収められております、

・店舗の立退料。Cさんのストーリー
・事務所の立退料。D社のストーリー

の両シリーズブログに是非お目通しください。

 

『やさしくわかる!不動産鑑定ストーリー』のシリーズでは、不動産鑑定が皆さまにもたらすメリットや、ご依頼~お悩み解消まで実際どのような経過を辿るのかを、分かりやすい形でお伝えすることを目的に、弊社が今までご依頼頂いた案件を、お客さま(=依頼者)を主役にした物語仕立てにてご紹介しております。

 

 

 

借家権・立退料の鑑定評価、全国対応をしております↓

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代表鑑定士の降矢です。前回に続き、借家権についてです。

 
不動産について、所有権など売買の対象となる権利で、取引市場で価格がつく場合は、市場性や収益性からアプローチして価格を求めます。

しかし借家権は、原則として売買されず、取引市場はありません。

それゆえ借家権の価格を形成する要因は他の不動産の権利の場合とは異なります。

 
6cfa48cc65ca067d3edba11577f24e_s借家権の価値は、前回ブログにも書きましたが、賃貸人から建物の明渡し請求を受けた場合に認められます。

 

借家人が不本意な立退きを余儀なくされて事実上喪失する建物占有権をはじめ、借地借家法をはじめとする法令等によって保護されている借家人の社会的、経済的あるいは法的利益で形成されている、賃貸人が補償するべき借家人の喪失利益、というのが借家権です。

ですから、借家権については「補償の原理」が評価の観点となります。

 

喪失する借家権の適正な価値の把握には、客観性の高い「権利割合法」という手法を用いて価格を導出します。

この手順は以下のとおりです。

 
1.建物の建つ敷地の土地価格を求める。
2.建物価格を求める。
3.土地価格についての借地権(※1)割合を求める。
4.土地価格×借地権割合で、借地権価格を求める。
5.借地権価格についての借家権(※2)割合=α、建物価格についての借家権割合=β、を求める。
6.借地権価格×α+建物価格×β を求め、熟成度修正を行って、借家権価格を算定する。

 
※1 「借地権」とは、借地借家法に基づく建物の所有を目的とする地上権または賃借権のこと。
※2 「借家権」とは、借地借家法が適用される建物の賃借権のこと。

 
今回は少々専門的な内容となってしまいましたが、次回は借家権評価の具体的な事例を一つご紹介します。

 

 

 
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FRAコンサルティング代表の降矢等です。

 

昨年12月から1月にかけて、借家権の鑑定評価のご依頼を複数いただきました。

この時期に立て込んだのは、公的機関からのご依頼のように季節要因があったわけではなく偶然です。

 

借家権という言葉を縁遠いものと感じられる方が多いと思いますが、実は、借家権評価は年間を通して弊社にご依頼の多い類型です。
これまで私はブログで取り上げていなかったかと思いますので、この機会に少し借家権についてお話します。

 
「借家権」とは、「借地借家法(旧借家法を含む)が適用される建物の賃借権」です。

 

この権利は、通常、売買の対象となることはなく、不動産市場での取引によって価格がつけられることは原則としてありません。

5f811adaec56f2782593f07d089e4374_s賃貸人から建物の明渡し請求があり、借家人がしかたなく立退く、との状況において、借家権という権利の価格にスポットライトが当たることになります。

 

建物からの立退きにより消滅することになるメリットにいくらの価値があるのか、を算定するのが借家権の評価であり、借家権価格はいわゆる立退料を構成する要素の一つとなっています。

 

 
上記をふまえ、弊社に借家権評価のご依頼が増えている理由をご説明しましょう。

 
(1)老朽建物取壊しに伴う立退きが増えており、借家権の価格は不動産鑑定士でないとわからない

市場で取引されることのない借家権の価格の算定は、不動産鑑定士でないとできません。
借家権の価格を知る必要があるのは立退きを進める場面ですが、1960年・70年代に建てられた事務所ビルや共同住宅の老朽化に伴い、建替えに伴う立退き案件が増加しています。

 

 
(2)立退きに際してまず借家権の価格を基礎に交渉を始める当事者が多い

立退きに際して支払われるのが立退料で、その構成要素は次の3項目です。

①立退きによってテナントが支払わなければならない移転費用の補償

②立退きによってテナントが事実上失う利益の補償(いわゆる居住権、営業権)

③立退きにより消滅する利益権の補償(いわゆる借地権・借家権)

 

理論的には①~③を足し合わせた金額が正当な立退料ですが、当事者双方が納得すれば立退料の額はいくらであっても構いません。

不動産鑑定士にしかわからない③に比べ、①②は一般の方でもある程度の見積りができなくはありません。

そこで、賃貸借期間中の当事者の関係が良好なケースでは、費用面を考慮して、まず③の金額のみ鑑定評価で把握して交渉を開始し様子をみよう、という賃貸人・借家人の方も多いです。

もし交渉が不調となった場合には、訴訟の資料としても堪える「立退料の不動産鑑定評価書」(①~③の全てを勘案したフルバージョン)へ、と段階を踏んでいかれます。

 

 
借家権や立退料の評価は、個々の事情の漏れない考慮と高度な論理に基づく説明が求められる類型で、経験の差が鑑定評価書の説得力の差に直結します。

 

皆さまの立退料交渉に、弊社鑑定士の技能をお役立ていただけましたら幸甚です。

 

 

 

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